「生きるの教室」を視察

おいらせ町立木ノ下中学校で、ガン教育プログラム「生きるの教室」がおこなわれ視察いたしました。2年生の保健体育の授業の一環としておこなわれた同プログラムでは、東京大学医学部附属病院放射線科教授の中川恵一先生が講師を務め、ワークセッションも織りまぜながら、ガン検診の大切さをわかり易く講演してくださいました。皆さんご存知の方も多いと思いますが、中川先生はテレビ番組「世界一受けたい授業」でお馴染のガン放射線治療の専門医です。
 欧米ではガンによる死亡者数が減少しているなか、日本では増加の一途を辿っており、いまや二人にひとりがガンになり、三人にひとりがガンで死亡する状況になっています。ガンになる主な原因としてあげられるのが、喫煙と欧米化した食生活をはじめとする生活習慣で、それぞれガン発病原因の3割を占め、残り3割は運とのこと。もはやガンは特別な病気ではなく、誰もがなり得る病気として、きちんと向きあうことが大切であることを学びました。また体内では毎日ガン細胞がつくられ、免疫細胞の働きにより”癌化”しないことも学びました。参加した生徒たちは自分は勿論のこと、大切な家族をガンで失うことがないよう、禁煙とガン検診の大切さを感じたようです。
 これまでガンについての教育が殆どおこなわれてきませんでした。本格的な高齢社会の到来と核家族化の拡大を考えれば、中学校段階からガンについて学び、死というものを考えることはとても大切な事だと思います。全国で二校目となった今回のブログラムの成果を検証し、命の大切さを考える機会として継続していただきたいものです。