温泉熱利用エビ等養殖施設を視察

 昭和61年からオニテナガエビの養殖に取組んでいる弘前市相馬を訪れ、相馬エビ等養殖組合(山崎隆穂代表)の施設を視察させていただきました。

 国の山村振興等農林漁業特別対策事業を活用し、平成8年に「相馬エビ等養殖センター」が完成。卵の孵化に海水、飼育に五所温泉の温泉水と地下水を利用し、26~28℃の水温を維持しています。テナガエビは産卵時期が年に一度なのに対し、東南アジア原産のオニテナガエビは4~6回程度産卵するため、通年での安定生産が可能なため、年間約6万匹の養殖に成功しているそうです。商品は地元のホテルを中心に出荷され、隣接する釣り堀では5月~9月にかけてオニテナガエビの釣りを楽しむことができます。

 国内に豊富に湧出している温泉資源は、観光や健康、融雪に留まらず、温泉熱利用によるハウス栽培や養殖に役立てられています。温泉熱を温度帯に応じて多段階で利用する「温泉熱カスケード利用」は、産業振興にも繋がることから、国内有数の源泉数を誇る青森県での「温泉熱カスケード利用」を促進して参りたいと思います。

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