低炭素型モデルタウン構想白紙撤回か!

 青森県青森市が平成19年から検討をすすめてきた、「低炭素型モデルタウン構想」が事実上白紙撤回されることが明らかになった。地元紙が報じたもので、本日鹿内青森市長が三村県知事にその旨報告するとのこと。それに先立ち午前7時40分からは、青森市議会各派代表者会議が開かれ、市長から市議会各派代表に考えが伝えられる模様。昭和59年の操車場としての機能停止後、国鉄清算事業団から県と青森市に譲渡、維持管理されてきた青森市中部に位置する青い森セントラルパーク21.5haが今回の舞台。青森市が設置した「青森操車場跡地利用構想策定検討委員会」が、平成9年に取りまとめた利用構想をもとに「低炭素型モデルタウン構想」としていよいよ事業着手するはずだった。積雪寒冷地に対応する新エネルギーの研究と未来のまちづくりとしてのゼロカーボンのモデルタウンは青森県民の生活スタイルを変える画期的な事業になる可能性を秘めている。「緑豊かな交流拠点〜あおもりセントラルパーク」との利用コンセプトをふまえたはずの同モデルタウン構想が白紙撤回されるに至った背景には、同構想の全体像がみえなかったこと、市民・県民への周知広報の不足があげられる。また青森市議会による請願採択も市長の判断を促すことにつながった。政府が再生可能エネルギーへの転換方針を明らかにし、全国の自治体が競って事業参入の取り組みを加速している事を考えれば、単に白紙撤回で良しとしてはならないと思う。今回セントラルパークでの事業着手は白紙撤回されることになるが、構想そのものの優位性・有効性を考えれば県は青森市ともじゅうぶん協議し、他の県有地での同構想実現にむけ取り組んでもらいたい。