東北関東大震災の被災地を視察

 3月11日に岩手県沖から茨城県沖にかけて断続的に発生した「東北関東大震災」は、当初マグニチュード8.8とされていましたが、本日気象庁からマグニチュード9.0へ修正するとの発表がなされました。
 こうしたなか県内で最も被害が大きいとされている八戸市をはじめとする県南地域を視察してきました。行きは東北町から六戸町を経由し八戸市に入りましたが、特に目立った被災現場を確認することはありませんでした。状況が一変したのは八戸市の臨海道路から湾岸域にさしかかった辺りです。臨海鉄道の線路上に巨大な材木などが横たわり、破壊された付近の家屋は無残な姿を晒しておりました。湾岸道路のあちらこちらに被災し放置されたままの車輛が目につき、道路は辛うじて通行できたものの、激流に押し流されてきたものとみられるコンクリートブロックの塊が路上に散乱し、巨大なコンクリート製のケーソンも倒れていました。「夢の大橋」から八戸魚市場方面にかけて深刻な被災状況が徐々に明らかになってきました。ふ頭や漁港沿いの建物はほとんどが損壊し、無残にも岸壁に打ち上げられた巨大な中型巻き網船の威容は、津波の威力をまざまざと物語るものでした。目についたものだけでもその数は5隻におよび、魚市場の岸壁には海に落下寸前のトラックの無残な姿もありました。
 幼少時代を過ごし遊んだ故郷八戸市鮫町の漁港周辺の町並みは跡形もなく残骸の廃墟と化しており、信じられない光景にしばし呆然となってしまいました。
 復旧には多額の経費と時間を要することは明らかですが、被害額の特定も簡単ではないと思います。今回の「東北関東大震災」は激甚災害に指定されました。県議会としても迅速な対応が求められており、明日緊急に議会が召集され、臨時の補正予算を可決することになりました。
 地震発生以来、休日返上で対策にあたっていただいている方々に感謝するとともに、引き続き万全の態勢で事態の収拾・復旧作業にあたっていただきますようお願いするものです。
 このたびの大震災で犠牲となられた方々に哀悼の意を表しますとともに、被災されいまなお避難場所などで困難な状況にある多くの皆さまに心よりお見舞い申し上げます。